札幌の版画家、金沢一彦さんが亡くなったという情報が届いています。
葬儀日程は、次のようです。
17日18時からお通夜、翌18日10時から告別式。
場所は白石区本通21丁目南1-60、ベルコ大谷地シティホール
五十嵐恒著「北海道を彩るアーティスト」によると、金沢さんは1954年生まれ。
道学芸大(教育大)の特設美術コースの出身です。道展と版画展(日本版画協会)、北海銅版画協会の会員で、日本童画展や春陽展で新人賞を獲得しています。
1993年の札幌国際現代版画ビエンナーレでNTT賞、98年のあおもり版画大賞展で大賞を受賞しているそうです。
筆者は金沢さんの版画が好きでした。
金沢さんの作品について語るときは、メルヘンとか、童話の世界という形容詞であることが多く、それは間違いではないのですが、それだけではないと思います。
彼の作品は、昔ののらくろのマンガのように、画面の右から左へと登場人物が横切っていく構図になっていることが多いです。それは、背景が書割っぽくなってしまうので、一般の風景画家などはあまり用いない構図です。しかし、金沢さんは、むしろその構図を生かしていたといえます。えっちらおっちらと歩いて画面を横切っていく人物やふしぎなけものたちは、人生という長い旅を、時間をかけて歩んでいく人(とけもの)たちに見えたのです。
さらには、彼ら、彼女らが行く道が、螺旋のようになって描かれていたりする大きな作品を見ると、ますますその思いが強まるのでした。
どこか遠い夜の国を、あるいは物語の中の森を、しずしずと歩んでいた人たちは、いつも人生のロング・アンド・ワインディング・ロードを行く旅人でした。
しかし、そういう作品世界を、しっかりした技量で紡ぎ続けていた金沢さんが、こんなに早く世を去ってしまうとは…。
まだ若いし、毎年個展を開いている人だったので、そのうちまたお会いできて、話も聞けると思っていました。
残念でなりません。
【告知】金沢一彦版画展 (2011)
■2009年5月13-15日・続き 金沢一彦版画展、写真道展など
■金沢一彦銅版画展(2007年)
■06年の個展
■03年9月の個展
■03年1月の個展(画像なし)
■02年の個展
金沢一彦「大地の願い」=札幌・西岡小の壁画
葬儀日程は、次のようです。
17日18時からお通夜、翌18日10時から告別式。
場所は白石区本通21丁目南1-60、ベルコ大谷地シティホール
五十嵐恒著「北海道を彩るアーティスト」によると、金沢さんは1954年生まれ。
道学芸大(教育大)の特設美術コースの出身です。道展と版画展(日本版画協会)、北海銅版画協会の会員で、日本童画展や春陽展で新人賞を獲得しています。
1993年の札幌国際現代版画ビエンナーレでNTT賞、98年のあおもり版画大賞展で大賞を受賞しているそうです。
筆者は金沢さんの版画が好きでした。
金沢さんの作品について語るときは、メルヘンとか、童話の世界という形容詞であることが多く、それは間違いではないのですが、それだけではないと思います。
彼の作品は、昔ののらくろのマンガのように、画面の右から左へと登場人物が横切っていく構図になっていることが多いです。それは、背景が書割っぽくなってしまうので、一般の風景画家などはあまり用いない構図です。しかし、金沢さんは、むしろその構図を生かしていたといえます。えっちらおっちらと歩いて画面を横切っていく人物やふしぎなけものたちは、人生という長い旅を、時間をかけて歩んでいく人(とけもの)たちに見えたのです。
さらには、彼ら、彼女らが行く道が、螺旋のようになって描かれていたりする大きな作品を見ると、ますますその思いが強まるのでした。
どこか遠い夜の国を、あるいは物語の中の森を、しずしずと歩んでいた人たちは、いつも人生のロング・アンド・ワインディング・ロードを行く旅人でした。
しかし、そういう作品世界を、しっかりした技量で紡ぎ続けていた金沢さんが、こんなに早く世を去ってしまうとは…。
まだ若いし、毎年個展を開いている人だったので、そのうちまたお会いできて、話も聞けると思っていました。
残念でなりません。
【告知】金沢一彦版画展 (2011)
■2009年5月13-15日・続き 金沢一彦版画展、写真道展など
■金沢一彦銅版画展(2007年)
■06年の個展
■03年9月の個展
■03年1月の個展(画像なし)
■02年の個展
金沢一彦「大地の願い」=札幌・西岡小の壁画