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苫小牧市樽前→札幌市円山地区→歌志内。2015年5月4日の旅(2) 

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(承前)

 2時半発、特急「スーパーカムイ21号」の車内ではうとうとしていた。
 熟睡すると、滝川を乗り過ごしてしまうので、あぶない。

 ところで、前の晩、時刻表を見ていたときは、歌志内に公共交通機関で行くのも無理かとあきらめかけていた。砂川で特急を降りても、ちょうどいい時間に来るバスがないのだ。
 だが、バスの所要時間自体は、砂川―歌志内間と、赤平―歌志内間を比べると、後者の方が相当短い。もしやと思って調べると、砂川の次の滝川まで特急で行き、そこで普通列車に乗りかえて、赤平で歌志内に行くバスに乗れば、大正館の閉館時間(午後5時)までに着くことが判明したのだ。

※下の地図を見てもらうと分かるが、かなり遠回りなのだ。



 ただし、このプランだと、滝川駅で普通列車に乗り換える時間がたった3分しかない。

 しかも、降りたホームの反対側に止まっているとか、そういう優しい配慮は無く、5番線から跨線橋をわたって1番線まで行かなくてはならないのである。
 ひさしぶりに、列車の乗りかえで跨線橋を走った。はあはあ、ぜいぜい。
(昭和時代には、青函連絡船に乗るときなど、函館駅のホームを走ったものである)

 なお、3分あれば、普通に歩いていても、乗りかえは可能です。

 滝川発新得行きの普通列車は1輌編成だった。もちろん、電車ではなく、ディーゼルカーである。
 この手のワンマン運転1輌鈍行列車は、北見に住んでいたころ、何度も乗ったので、個人的にはあまり珍しさを感じない。

 休日だが、各ボックスに1人ずつ乗客がいた。
 平日だと高校生でかなり混雑しそうだ。

 車窓からは水田の広がりが見える。
 一部をのぞくと、まだ水を入れていない。


 途中、空知川を渡る。
 函館線でも渡るのだが、こちらの方が、かつて国木田独歩がやって来たときのおもかげを残しているような気がする。

 滝川の次が東滝川で、その次の駅が赤平だった。
 といっても、15分かかるのだが。
 
 マチの規模に比して、赤平駅の駅舎はむちゃくちゃ巨大で、威容を誇っている。
 駅前の建物(画像の左側)が廃墟となっているだけに、アンバランスさがすごい。

 ちなみに駅前に4階建てのお菓子店があり、これが駅舎以外で、駅前地区で最も大きな建物のようである。

 ここでの乗り継ぎ時間も、わずか5分である。

 ところが、駅前にやって来たバスに乗り、運転手に念のため
「歌志内、行きますよね?」
と尋ねたら、これは反対方向の、赤平昭和行きの便であった。
 あぶない、あぶない。
 間もなく、歌志内、砂川、滝川方面行きのほんとうのバス(という言い方はおかしいけれども)がやって来た。
 乗客は、筆者のほかに、70代とおぼしき男性が1人だけ。

 赤平も旧産炭地であるだけに、車窓の風景は寂しい。
 もっとも、きょうは休日なので、シャッターを下ろした店が、もうつぶれた店かどうかは即断できないが。
 建物はないのに、進入道路だけ残っているような場所も多く、よく見ると、自動車学校の跡だったりする。

 なお、警察署もあるが、赤平と歌志内が管轄なので「赤歌署」と称している。

 赤平と歌志内の間は小さな峠で、1キロ余の新歌志内トンネルを越えればすぐに歌志内である。


(この項続く) 

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