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京都へ(14) 宿でまた災難

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(承前)

 というわけで、森村泰昌作品を楽しみにしていた筆者は、はからずも、ブラックな笑いの人形劇(?)の映像をまとめて見せられて、半分がっかり、半分笑いながら、会場を後にした。
 エレベーターホールの前に、アニメ「たまこラブストーリー」(これは京都のアニメーション会社で制作しているのだ)のポスターが貼ってあったので、同作の大ファンである会社の同僚に写メを送ってやったら
「この壁は京都文化博物館ですか?」
だと。
 なんでわかるんだよ(笑)。

 ふらふら歩いていると、烏丸通に出る(京都を代表する繁華街である)。

 京都というと、古い寺社のイメージが強いが、このように明治の建築もかなり残っているようだ。

 この信号を渡ると、大垣書店烏丸三条店があり、そのショーウインドーが、PARASOPHIA の会場のひとつになっている。
 冒頭画像がその展示の様子で、米国ロサンゼルス拠点の作家、リサ・アン・アワーバックの「この織機を持って失せろ」(2008)である。

 メッセージを編みこんだニットを着た彼女自身の大型写真である。
 ニット、というところが、ホルツァーとは異なるところなんだろう。

 彼女の作品は、PARASOPHIA の主会場である京都市博物館にも展示してあり、これは「アメリカン・メガジン」という巨大な雑誌。

 いつもは展示されているだけだが、1日に何度か、係員がページをめくる。

 「メガジン」はもちろん「マガジン」のもじりで、プリンターの最大限度まででかくした雑誌形式の作品だ。
 とりあげているのは、メガチャーチなどで、米国独特の話題だよな~という気がする。

 で、どれくらい大きいかというと…。

 わたしの手と比較してみてください。

 さて、話を京都の中心部に戻す。
 といっても、後は、ほとんど書くことはない。
 大垣書店にも寄ってみた。こういう品のよい中型書店(六本木ブックセンターぐらいの規模)って、札幌にあまりないなあなどと思うが、何も買わなかった。

 地下鉄に乗って、予約してあった京都駅南側のホテルへ。

 フロントでキーを渡されて部屋に赴くと、女子高校生がわいわいと騒いでいた。
 廊下に教師が座っていて、どこに行くのかと誰何された。
 修学旅行の高校生と同じフロアに当たってしまったらしい。やれやれ。

 暗い気分になって、とりあえずなんでもいいから空腹を満たそうと、駅ビルの地下街でうどん屋を見つけて、天ざるうどんとビールを註文する。
 閉店時刻が近いせいか、客はほかに1、2組しかいない。

 なお、騒がしい修学旅行生であるが、午後10時だか10時半になるとぴたりと静まった。

(この項続く) 

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