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ライジングサン・ロックフェスティバル(2) 林の中のソカベさん

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(承前)

 パソコンは調子悪いし、仕事は忙しいし、というのは言い訳ですが、ブログの更新が遅れまくっていてすみません。
 もう、ライジングサンのことをふりかえるタイミングでもないよね、という気もしますが…。

 14日に見たライブのおさらい。

Drop‘s →
二階堂和美(途中から)→
PE‘Z(途中から)→
曽我部恵一→
Asian Kung-Fu Generation →
シアターブルック with SOIL & “PIMP” SESSIONS

 少ないな。

 開場からライブ開始までは5時間もあるけど、テントの場所が決まるまで待ったり、テントを張ったりしているうちに、あっという間に2時に。
 Def Garageで、Rising Star(新人枠)のグッバイフジヤマを1曲だけ聴く。
 その後、30分ぐらいしてDef Garageに戻ったら、Drop'sのリハーサル中で、なぜかメンバー5人全員がぼーっと立って(ドラムは座ってたけど)、音合わせしていた。

 SCOOBIE DO など、自らリハに出てくるバンドはいくつかあるが
「ツェーツェー、マイクテスト」
などの段階から本人たちが出てるのはめずらしい。
 その後、1曲演奏して、引っ込んでいった。

 Drop'sは、まだ20歳ぐらいの女子バンド。
 ブルースや少し古いロックを演奏し、筆者がひそかに注目しているバンドである。ちなみに全員、札幌在住。

 本番は「アイスクリーム・シアター」「コール・ミー」「未来」など6曲。MCは極めて短め。
 音のバランスは最近のロックバンドと同じ感じで、せっかく昭和っぽいサウンドなんだから、昔ふうにボーカルをもう少し上げてもらいたかったと思う。

 Drop's の終了時刻と同じ時刻に、二階堂和美がBohemian Garden で歌い始めるので、急いで行く。

 しかし、行ったことがある人は分かると思うけど、Def GarageからBohemian Gardenまではおそろしく遠い。
 普通に歩くと、優に30分はかかる。

 二階堂和美は、高畑勲監督のアニメ映画「かぐや姫の物語」の主題歌で注目されたシンガーである。
 Bohemian Gardenでは、ウッドベースとピアノというシンプルな編成。オーディエンスはみな坐って聴いている。
 声量を誇るタイプではないのに、表現力が非常に豊かで、驚いた。
 裏声でスキャットをやっていたのにいつの間にか野太い声に変わっていたりする。歌う姿は本当に楽しそうだ。

 でも「伝える花」のときは、本当にしみじみと歌っていた。
 原爆の惨禍を伝えたい、という気持ちが伝わってきた。


 終了後、ただちに取って返し、RED STAR FIELDへ。
 Rising Sun Rock Festivalの歴史上、3年目からある、3番目に古いステージであるが、ついに今年、リニューアルされて、いささか見やすくなった。
 ここでは、今年じゅうの解散を決めているPE`Zが演奏中。
 夏フェスはここが最後とあって、非常に盛り上がっていた。
 なかなか個性的なインストゥルメンタルバンドであった(とくにキーボード)。

 5時から、TAIRA CREW (タイラクル)で曽我部恵一さんのライブ。

 筆者はたまたまこの日程を知ったのだが、タイラクルやPROVO でのこの手のライブって、みんなどうやって知るんだろうね。
 まあ、半ばシークレットみたいなほうが、聴いてるほうは親密な感じで、いいのかもしれないが。

 筆者が木々の中を分け入って会場に着いたとき、聴衆は100人ぐらいだった。
 曽我部さんは、キャンドルジュンのしつらえたステージで、ギター1本で「魔法」を歌っていた。
 サニーデイサービスの「LOVE ALBUM」は個人的にむちゃくちゃ大好きなアルバムなのだが、この収録曲をRising Sun Rock Festival で演奏したことは、筆者が知る限りでは一度も無いので、うれしかった。

 この後、曽我部さんは「Telephone Love」を歌った。

 この曲は、サニーデイ解散後、最初に曽我部恵一名義でRSRに出たとき歌って、やたらとしつこくコール&レスポンスをやっていた。オーディエンスに「T」とか「E」とか叫ばせるのである。
 サニーデイが無くなって、いかにもロックバンドっぽいことを曽我部さんもやってみたくなったのかなあ―と思った記憶がいまでもある。
 もうあれから12年。
 長生きはするもんだ、などと、変なことを考えてしまった。

 昨年、Bohemian Garden でも歌った「魔法のバスに乗って」。そして「満員電車は走る」。



 音楽を聴いてきて良かった。

 そんなことを考えていたら、雨が降ってきた。


(この項続く)

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