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Channel: 北海道美術ネット別館
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十勝へ(6)

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承前。あるいはこちらから

 帯広美術館を出る。

 てくてくと春駒通まで歩く。バス停で時間を見ると、12分後に駅前行きの便がある。
 駅までは歩いても25分ぐらいなのでちょっと迷ったが、歩くのがつらいというより、暑いのが厄介だ。

 向かいのセイコーマートでソフトクリームを買い、食べながらバスを待つことにした。

 長崎屋前で降りそこなって、しまったと思ったが、次の西3条南10丁目まで100メートルもなかった。
 FLOWMOTION に行ったら、タカサカさんが私のツイッターをチェックしていたようで、いまうわさをしていました、といわれた。
 
 タカサカさんに、帯広で行われている美術展について尋ねる。十勝川河畔の近くにツリーハウスをたてて2日間の写真展を開いている人がいるらしい。
 面白そうだなと思ったが、けっきょく行かずじまいだった。

 FLOWMOTION については、2013年の記事でその魅力を紹介しているので、ご覧ください。
 アートをめぐるお店ではいま、道内でいちばんすきな店かもしれない。


 FLOWMOTION には塩田さんもいらしたので、車で「Art Labo 北舟」まで送っていただく。

 「北舟」は、首都圏から帯広に移住してきた美術作家でアートディレクターの白濱雅也さんが、西7南4の古い民家を改造して開設したスペース。
 中には照明がなく、窓からの自然光で作品を見るようになっている。

 入ってみると、1階天井(というか2階の床)が一部はぎとられていて、なんだか、札幌市北区のtemporary spaceを思い出した。
 いまはいいけど、冬を越すにはちょっときびしい建物のような気もした。

 筆者が立ち寄ったときには「ペンギンの行方 写真の辺境、版画の辺境」と題して、猫野ぺすかさんの絵本原画と、白石ちえこさんの古典的技法によるピクトリアリズム的な写真を、展示していた。

 猫野さんの絵は、一見ありふれたイラストレーションのようでいて、写真を基に版を起こした作品。
 白石さんの写真は、かなりアンダーで驚くが、なんだか作り物めいてもいて、幻想性をも帯びている。
 たまたま、ペンギンをモティーフとした作品が二人にあり、こういう展示の名になったらしい。
 「どちらも、版画や写真の本流からは離れていて、でもしっかりと創作しています」
というようなことを白濱さんはおっしゃっていた。

 筆者よりもだいぶ後から入ってきた女性が、芳名録を見て
「ヤナイさんだ~」
と言っていたので、あいさつしたけど、知らない人だった。




 絵はがきを買って、外へ出る。
 あたりは、市役所に近いわりには、人通りも商店もほとんどなくて、すこしさびしいところである。

 ここから都心部まで歩く。

 3時を回ったのに、まだ昼飯を食べていない。

 帯広で、昼といえば、ここ。

 インデアンカレー。この店は「まちなか店」である。

 チキンカレーを註文したけど、ルーはインデアンルーのほうが好きなので、こんどくるときは、インデアンのルーにトッピングという食べ方をしてみようと思った。

 店を出てから、カウンターの下にかばんを置き忘れたことに気づく。やれやれ。

 ここから、最終目的地の「マイナスアート」展会場まで、すぐである。

(この項続く) 

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