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■伊藤恵里展 いのちの生まれる所 -in the marshy land- (2015年11月2~8日、札幌)

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 伊藤恵里さんは、東京芸大の大学院を修了後、結婚して北海道に来ました。

 ご主人が転勤族で、これまで帯広などを経て、現在は釧路に住んでいます。

 転勤して回っているせいか、腰を落ち着けて制作・発表をすることがむつかしく、個展やグループ展はこれまであちこちで開いてきましたが、大きな作品を含めた個展はこれが初めてということです。

 近作を中心としていますが、数年前の作品もあります。
 以前は油彩でしたが、地方だと所望する画材が思うように入手しづらい事情も手伝って、最近はクレヨンをメーンに使っているそうです。

 「耐久性の面では問題あるのかもしれませんが…。画材のクレヨンのほうが発色が良いんですが、学校教材用のクレヨンもばかにできません」

 冒頭画像は「水と陸」、左側の画像の手前は「水と陸 II」。
 釧路湿原を着想のもとにしているようで、一見、モネの睡蓮のようでもありますが、特定の風景を描いているというよりもむしろ、釧路の風土から受けた感覚をうつしているようです。

 クレヨンは色がとけあいそうでいて、ストロークが消えずに残るという特性があります。
 純粋な色彩絵画でありながらも、身体性の痕跡が容易に見て取れます。
 乾くのに時間のかかる油彩よりも、描きたいときの気持ちがストレートに出てくるクレヨンのほうが、描き手の身体性に忠実であるということができるかもしれないと、見ていて感じたのでした。

 他の出品作は次のとおり。
日暮れ時
眺望
landscape
lancscape II
Fossy fonon (筆者がメモしたつづりが間違っているような気がします)
水たまり




2015年11月2日(月)~8日(日)午前10時~午後6時(初日午前11時~、最終日~午後4時)
らいらっく・ぎゃらりい(札幌市中央区大通西4 北海道銀行本店1階)




参考のリンク
2014年の釧路・ラルゴでの個展 

北都館の個展

2009年、帯広・FLOWMOTION での個展

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