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■経塚真代 言葉の下から (2019年1月26日~2月2日、札幌)

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 展覧会はすでに終わってしまいましたが、キタカラギャラリーの最後の企画は、札幌の経塚真代けいづかまさ よ さんの個展でした。  案内には「協力 石神照美」とあります。  昨年ギャラリー門馬アネックスではじめての2人展を開いた相棒が石神さん。  今回、人形の周辺にちらばっている陶片や、人形の体を隠すように置かれている箱(家?)を作ったのが石神さんです。  経塚さんの人形の魅力については、これまでも語ってきたので、ここであれこれと贅言ぜいげんを費やすことはしません。  せつなさをたたえているようでいて、それだけではない。  わたしたちを代弁しているようでいて、単なる諷刺とも違う。  愛玩するためにある人形というより、わたしたちのすぐそばにいて、でも微妙な距離を保って、しっかりと自立している。  従来の人形が、持ち主との近しい距離をその特徴としていたとすれば、その近さからはやや離れた位置関係こそが、経塚さんの作品の現代性かもしれない。そう思います。  もうひとつの特徴は、従来にも増して、展示空間をフルに活用するインスタレーションとしての性格を強めていることです。  もちろん、一体一体が自立し独立した存在なのですが、それぞれが床に転がったり、天井から吊るされていたり、壁から飛び出た突起にしがみついたり…。  石神さんがちりばめたパーツの数々もあいまって、たくさんの人形たちが共同でひとつの世界をつくっているようでもあります。  その世界に、経塚さんがこしらえた文字が加わって、壁に詩行のようなことばを連ねます。  ただし今回は、縦に文字が続いているのに、左の行から読ませるようになっていて、これは正直言って読みづらかった。日本語は縦書きの場合、右の行から読むのが一般的なので、そのあたりはうまく工夫してもらいたいと思います。  天井から人形や、しずくの形の立体をつるすことの多い経塚さんにとって、言葉も、横書きより縦書きのほうが会場になじむ感じがするので、そのへんは苦労もあるのでしょうが。  作品販売は今回も抽選制でした。 2019年1月26日(土)~2月2日(土)午前11時~午後6時(最終日~5時)、会期中無休 kita:kara Gallery(札幌市中央区大通西5 大五ビル3階) □ masayokeizuka.com/ □ツイッター @keizukamasayo □インスタグラム https://www.instagram.com/KEIZUKAMASAYO/ 関連記事へのリンク ■灰色と月 石神照美×経塚真代 二人展 (2018) ■経塚真代個展 さようならは蜜柑のひとりごと(2018年4月) ■経塚真代展「一本の線がカタチをつくる」 (2017。記述はわずか) ■経塚真代作品展「本の窓から消えていく」 ■経塚真代個展 □△○そのカタチにはそれぞれのキヲクがある (2016、写真多数) ■経塚真代個展「いつも言った事と思った事は違っていた」 (2016) ■別の画像が載っているツイート経塚真代個展 こんにちは さようなら展 (2014) ■九月の旅人 経塚真代 (2014) ■経塚真代 個展 昨日の出来事 (2014) ■経塚真代 造形作品展 「ちいさくて見えない星」 (2013) ■石神照美展 刻の景(2017) ■閑 土―紙 石神照美(土)・馬渕寛子(紙) (2015)※画像のみ

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