(承前)
筆者の乗っている室蘭発の普通列車は、東室蘭駅で、函館行き特急北斗に接続する。
ところが、この乗り換え時間が3分しかないのだ。
プラットホームの反対側に特急は停車するので、乗り換えはラクなのだが、問題は筆者が駅待合室のコインロッカーに荷物を一部預けていること。
これが5分ならダッシュで往復すれば間に合うだろう。しかし、3分で階段を上り下りするのは、どう考えても無理だ。
これなら市民美術館でもっとゆっくり見てくるんだった…。
つぎの長万部方面行きの列車まで1時間近くある。
東室蘭で、少し早めの昼食をとることにした。
2方向に出入り口があるような大きな駅は、どちらが昔からある駅前商店街で、どちらが新しく開けた市街地や「裏口」なのかは、たいていの場合、すぐに分かることが多い。
札幌駅の場合、1980年ごろまでは、表玄関の南口と、裏側の北口の落差がものすごかった。
渋谷や野幌、帯広なども、どちらが表玄関か、ただちにわかるだろう。
ところが東室蘭は、これの判断がつきにくい、めずらしい駅だ。
東口にも西口にもタクシーが客待ちをしていて、バス停の並ぶロータリーがあり、飲食店などがある。
室蘭といえば、名物はカレーラーメンだ。
なんとなく東口から出たら「F」という店があり、カレーラーメンののぼりが風にはためいているので、入ってみた。
まだ11時台なのに、カウンターには1人で来ている男性客が数名いて、けっこう繁盛している。
いろいろセットメニューを頼んだりトッピングの註文をしていたりして、いかにも地元の常連に支持されている雰囲気が漂う。
出てきたカレーラーメンはボリューム満点。
濃厚なカレーは、ちぢれた麺によく絡み、食べるのに時間がかかる。
ワカメの分量が多めだが、カレーライスと違ってイモやニンジンが入っていないので、これがないと味がやや単調になってしまうかもしれない。
満腹になって、東室蘭駅に戻る。
次の特急、スーパー北斗10号は、午後0時10分の発車だ。
みどりの窓口で自由席特急券を購入して、待つ。
乗ってびっくり。スーパー北斗10号は、中国人観光客でほぼ満席だったのだ。
やっとのことで、通路側にあいている坐席を見つけたが、網棚の上はでかいスーツケースが占領していて、荷物はひざの上にのせるしかなかった。
長万部までは50分ほど。
車窓風景を楽しむこともできず、長い時間居眠りすることもできない。長いトンネル内は電波も通じないから、スマホを見るのも限界がある。
午後1時過ぎ、定刻で長万部に到着。
写真フォーラムは1時半からなので、まっすぐ会場の文化センターに向かった。
(この項続く)
筆者の乗っている室蘭発の普通列車は、東室蘭駅で、函館行き特急北斗に接続する。
ところが、この乗り換え時間が3分しかないのだ。
プラットホームの反対側に特急は停車するので、乗り換えはラクなのだが、問題は筆者が駅待合室のコインロッカーに荷物を一部預けていること。
これが5分ならダッシュで往復すれば間に合うだろう。しかし、3分で階段を上り下りするのは、どう考えても無理だ。
これなら市民美術館でもっとゆっくり見てくるんだった…。
つぎの長万部方面行きの列車まで1時間近くある。
東室蘭で、少し早めの昼食をとることにした。
2方向に出入り口があるような大きな駅は、どちらが昔からある駅前商店街で、どちらが新しく開けた市街地や「裏口」なのかは、たいていの場合、すぐに分かることが多い。
札幌駅の場合、1980年ごろまでは、表玄関の南口と、裏側の北口の落差がものすごかった。
渋谷や野幌、帯広なども、どちらが表玄関か、ただちにわかるだろう。
ところが東室蘭は、これの判断がつきにくい、めずらしい駅だ。
東口にも西口にもタクシーが客待ちをしていて、バス停の並ぶロータリーがあり、飲食店などがある。
室蘭といえば、名物はカレーラーメンだ。
なんとなく東口から出たら「F」という店があり、カレーラーメンののぼりが風にはためいているので、入ってみた。
まだ11時台なのに、カウンターには1人で来ている男性客が数名いて、けっこう繁盛している。
いろいろセットメニューを頼んだりトッピングの註文をしていたりして、いかにも地元の常連に支持されている雰囲気が漂う。
出てきたカレーラーメンはボリューム満点。
濃厚なカレーは、ちぢれた麺によく絡み、食べるのに時間がかかる。
ワカメの分量が多めだが、カレーライスと違ってイモやニンジンが入っていないので、これがないと味がやや単調になってしまうかもしれない。
満腹になって、東室蘭駅に戻る。
次の特急、スーパー北斗10号は、午後0時10分の発車だ。
みどりの窓口で自由席特急券を購入して、待つ。
乗ってびっくり。スーパー北斗10号は、中国人観光客でほぼ満席だったのだ。
やっとのことで、通路側にあいている坐席を見つけたが、網棚の上はでかいスーツケースが占領していて、荷物はひざの上にのせるしかなかった。
長万部までは50分ほど。
車窓風景を楽しむこともできず、長い時間居眠りすることもできない。長いトンネル内は電波も通じないから、スマホを見るのも限界がある。
午後1時過ぎ、定刻で長万部に到着。
写真フォーラムは1時半からなので、まっすぐ会場の文化センターに向かった。
(この項続く)