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■名画の小部屋vol.86 神田一明 ー風景画― (2019年4月1~29日、札幌)

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 1934年(昭和9年)東京生まれで、旭川在住のベテラン画家神田一明さんの、北都館では7度目となる個展。
 神田さんは道教大旭川校で教壇に立つかたわら、行動展・全道展の会員として活動。両展では、イエローオーカーを基調とした、室内の人物像を多く描いていますが、北都館では、風景画の小品を中心に並べています。

 で、これが、なんともいえず、いいんですよ。

 多くの絵が、どこかの窓から、海のある街の風景を望むという構図を描いています。
 手前の窓辺にも水差しなどが置かれている作品もあり、静物画と風景画のいいとこどりをしたような按配。手前と遠くの海の距離が強調され、作品に奥行き感が生まれます。 

 色合いは、緑がかった「並木のある風景」以外は、神田さんらしいイエローオーカー的な色が基調になっています。マチエールも、平坦ではなく、画面全体にあたたかみを漂わせています。

 描かれているのは、北都館のサイトに「釧路、函館、小樽、留萌の港町をモデルに」と記されていますが、あくまでモデルで、実際の町並みをそのまま描いているのではないと思われます。
 リスボンといわれたら、そうかなと思ってしまうほど。郷愁の感じられる港町のさわやかな風が、絵から伝わってくるようで、旅心を誘われます。

 港町の多くは、坂が多いので、遠景を見下ろす格好になります。そのことも、ふつうとはちょっと異なる雰囲気の風景画になる一因かもしれません。

 出品作は、次のとおり。
水辺新緑 F3
海の見える道 SM
水差しとコップのある窓辺 SM
港へ続く道 SM、F4(同題2点)
帽子のある窓辺 F4、F3(同題2点)
夕映えの港 F4
港へ続く並木道 F3
夏去る F8
みなと暮色 F4
並木のある水辺 F4
坂のある港町 F8
彼女の休日 F20


2019年4月1日(月)~29日(月)午前10時~午後10時(土日月~午後7時、最終日展示~5時)
カフェ北都館ギャラリー(札幌市西区琴似1の3)


関連記事へのリンク
行動展北海道地区作家展 (2016)
十勝の美術 クロニクル(2011
行動展北海道地区作家展(2010)
神田一明個展(2006)
第58回全道展 (2003)
=以上、画像なし




カフェ北都館ギャラリーへの道順 (アクセス)

・地下鉄東西線の琴似駅から約270メートル、徒歩4分
・JR琴似駅から約740メートル、徒歩10分

・ジェイアール北海道バス「山の手一条通」から約920メートル、徒歩12分(快速、都市間高速バスは通過)
・ジェイアール北海道バス、中央バス「西区役所前」から約960メートル、徒歩13分

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