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■小川研・毛利萬里子・渡辺良一 立体・陶芸・平面の3作家によるコラボレーション(2019年7月3~8日、北見)

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 北見を拠点に、コンスタントに活動を続ける3人による、5年ぶりの展覧会。
 オホーツク地方では数少ない彫刻・立体作家の小川研さん(北見)、道展会員の陶芸家毛利萬里子さん(同)、主体美術会員で絵画を中心に多分野にわたる発表を行う渡辺良一さん(美幌)の3人展です。 




 会場中央にそびえ立つのは小川さんの「鬼灯(ホオズキ)」。

 床の上に置かれているのは、黒く塗った電子回路のようです。
 有機的なフォルムと、文明の影を象徴するような物体とが、対照的に配置されています。

 中央の鬼灯は、鉄パイプを短く切って横に接着して作った3本の脚の結節部からつり下げられています。


 道展やオホーツク美術展では壺などを出品する毛利さん。
 今回は
「壺はダメ」
と言われて、考えて末に作ったのが、陶板でした。

 一般的な陶板というよりも、パーツが表面にくっつけられて、凹凸のある作品になっています。
 とくにテーマや題はなく、毛利さんの自由な創造力で作られた作品で、どこか古代の発掘物のようなおもむきもあると思いました。
 画像は新作ですが、会場の入り口附近に並んでいるのは以前に作った未発表作品とのこと。


 おもしろいのは、奥の壁には毛利さんと渡辺さんが、正方形の小品を4点ずつ、横に一直線に並べているのですが、ほぼおなじ大きさであるにもかかわらず、偶然こうなったのだということ。
「示し合わせたわけではないんですよ」
と毛利さん。


 渡辺さんは小品を大量に並べていましたが、いちばん多かったのは、長方形の銀色の皿に、古紙を重ねて、さらにガーゼの切れ端を貼った物。
 古紙といっても、村上善男を思わせる江戸期のものから、戦後の新しい漢字・仮名遣いのものまで多彩です。
 このタイプのものが33点もありました。

 なにが書いてあるのか、読めないのですが、時間の集積のようなものが、変色した紙の重なり合いから感じられるようです。

 つぎの画像も渡辺さんの作品。
 四角い箱を、半透明な素材でふたをしたもの。内部はぼんやりとしか見えません。


 毛利さんによると、このメンバーの3人展は来年も開催するとのことです。


 それにしても、7月になってから、開催中の展覧会の紹介をすることになるとは思いませんでした(笑)。


2019年7月3日(水)~8日(月)午前9時半~午後5時半(最終日~2時)
NHKぎゃらりー ほっとすぺーす(北見市北斗町2 NHK北見放送局)


関連記事へのリンク
FAR EAST 2016 コンテンポラリーアート
小川研「移動方形」
小川研「地下水系 A-N’93」 北見東部緑道の彫刻(5)


北見赤十字病院ロビーに毛利萬里子さんの陶芸作品
道展 オホーツクの作家展
第49回オホーツク美術展 (2011)
第34回春季オホーツク美術展(2011、画像なし)
第77回 道展 (2002、画像なし)



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第34回春季オホーツク美術展(2011年)
渡辺良一個展(2010年)=画像あり
第7回主体美術北海道グループ展(2009年6月)
石崎哲男個展・齋藤典久展・渡辺良一展(2006年)
第5回主体美術北海道グループ展(2003年)

参考
□northen style SLOW 北の国からちょっといい話 https://n-slow.com/webmagazine/art/2136/




・JR北見駅から直進、約1.2キロ、徒歩16分
・大通、北見駅から北海道北見バス「緑ケ丘団地線」で「NHK」降車すぐ。
・大通、北見駅から北海道北見バス「高栄団地線」「若葉線」で「北斗高校」降車、約320メートル、徒歩4分

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