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Channel: 北海道美術ネット別館
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■Picture Club 2015 アサヒカメラ教室 (2015年12月15~20日、札幌)

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 石崎幹男さんが講師を勤めるアサヒカメラ教室の8人展なのだが、これが凡百の写真展の水準をはるかに上回るすばらしいもので、ひとつひとつが富士フイルムフォトサロンでの個展に値するといってもいいほどの出来であった。
 個々の作品は、風景だったりネイチャーだったりスナップだったりするわけだが、どれもが美しく、心象風景のようでもある。

 冒頭は、高井稜さん。24点。
 久しぶりにお会いしたが、まったくお年をとっていないのに驚嘆。そして作品も若々しい。庭でとれたりひろったりした果実や葉などを、黒い紙の上に並べて撮影したもの。
 こう見ると、天地左右がなく、ウィリアム・モリスの壁紙のように見えてくる。

 1点だけ大きくプリントした作品があり、定山渓あたりの野草と花を多重露出したもののようだ。




 土屋勝代さんは、39枚。
 道庁赤レンガ前にある池にすむカモの親子をモティーフにしている。
「街に出るたび、暇があれば撮っただけ」
とご本人は謙遜されていたが、逆光をうまく使っていたり、飛ぶ瞬間を捉えていたり(それもみごとな構図)、長年粘ってカメラを構えただけのことはある。
 しかも、ご本人のプリントというからおどろく美しさである。全日写連の会員として、モノクロフィルムの時代から自分で現像・焼き付けをこなしていたというから、すごい。

 また、石狩市浜益を舞台にした安念さんの「山里の便り」は、63枚からなる大作。
 イトトンボやチョウ、小鳥、川のせせらぎ、イタドリに日が当たった瞬間など、身近な自然をさまざまな角度からとらえていて、見ごたえがある。
 このほかにも、吉野や金沢兼六園など日本中の桜を撮った人、羊蹄山の刻々変わる日々の表情を写した人、美国神社(積丹町)の例大祭の炎をテーマにした人、モスクワのスナップ、北大や植物園、知事公館など札幌の身近な自然風景を斬新なあんぐるでとらえた人もおり、1年の最後に、すごい写真展を見せてもらい、感謝しています。



2015年12月15日(火)~20日(日)午前10時30分~午後6時30分(最終日~午後5時)
さいとうギャラリー(札幌市中央区大通西3 ラ・ガレリア5階)


PHOTOGRAPH EXHIBITION MOVE 3 part1 (2010)
さっぽろフォトステージPart2 (2009)
PHOTOGRAPHY EXHIBITION MOVE 2 (2009)
光を編む この言葉に触発された13名の作家達が織りなす世界 (2008)
MOVE (2008)
=以上、高井さんの出品

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