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2019年1月小樽散歩・2

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(承前)

 1月19日、観光客で混雑する快速エアポートで小樽に行ったときの話。

 小樽駅に着いて、まず目についたグラスアート展については、すでに別項に書いた。

 小樽を目指したのは、10日で終了の小樽市総合博物館運河館のトピック展「史上初公開!タカシマアイヌを描いた絵巻物」などを見るのが目的だったが、そのほかに、雪の季節の古い港町を歩き回ってノスタルジーにひたってみたいーというのも、ひそかな狙いだった。



 あとで詳しく記すつもりだが、手短にいえば、小樽は、少なくともこの日じぶんがほっつき歩いた手宮界隈などについていえば、古い家がかなり無くなり、どこを見ても郷愁を感じるような街ではなくなりつつある、そんな印象を抱いた。
 街並みがスカスカになってきているのだ。

 もちろん、住んでいない自分が何を言っても、実際に住んでいる小樽市民からすれば、勝手な思いの押し付けとしか受けとめられないだろう。それはその通りだし、時の流れはどうしようもないことなのだが。


 さて、ひさしぶりに藪半のそばが食いたくなり、店をのぞいてみたら、すでに、席があくのを待っている人がいる模様。
 他の店を探すことにする。
 藪半の向かいが、同店の駐車場になっていたが、前からそうだったっけ?

 静谷通り(国道の1本海側、長崎屋の裏手の道路)も、くしの歯が欠けるように少しずつ建物が減っている印象がある。




 1本海側の狭い通りは、かろうじて昔の風情を保っている。

 伊藤整『若き詩人の肖像』に登場する、「旧衣斐質店」(赤いトタンの壁の家)も健在だった。

 ただし、トタンの手前には、かつては別の木造の店があったのだが、いまは駐車場になっている。
 



 長崎屋のそば店で、皮脂鶏せいろ(大盛り)というメニューを食べた。
 つゆが暖かくておいしい。

 長崎屋は、小樽駅前にある大型店。
 1970年頃に開店したときには
「こんなでかいもの建てて」
と思ったが、今やすっかり、昭和の雰囲気が漂う老人のたまり場の名店街になっている。
 開店の後、小樽では、郊外に巨艦店の進出、破綻などがあった。それを思うと、中心部に長崎屋があって、ほんとうに良かったと思う。
 

 海の方へ下り、斎藤清展を今月6日から15日まで開催中の小樽芸術村へ。

 筆者は知らなかったのだが、小樽芸術村の似鳥美術館などは、なんと冬期間は水曜休みなのだ。

 がっかりした。
 さらに道を下って、小樽市総合博物館運河館へ向かった。


(この項続く) 

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