(承前)
5階のD室とE室。
D室は、清武昌さんの2枚組み大作「狭間によせ」が圧巻。
数字が入っているので、ちょっとロバート・ラウシェンバーグなど戦後の米国絵画を想起させるような、重厚な抽象絵画。こういう絵を描いたら、構図などほんとうにうまいと思う。
手前は、町嶋真寿さんの金工「いのちに似た」。
会場中央で存在感を放っている。
冒頭画像の右手に見えていた、田中季里さんのインスタレーション「KiRi BLUE」。
次の画像は、その拡大図。
4~7枚のドローイングを縦につなげたものを、33枚も並べている。
薄手の紙を使っているせいか、背後からの明かりが透けて見える。
田中季里さんの代名詞ともいえる青を使って、石のような模様が描き出されている部分が多いが、一部に赤系の色が使われているのが珍しい。
本庄世奈さんは写実的な絵画。
「憤怒のきつね」、巨木を前にした女性を描いた「希望の果てに」(左)、ハス池に半ば沈んでいる裸婦をモティーフにした「沈黙」など。
「沈黙」は、題材的に、ラファエル前派の「オフィーリア」や「ヒュラスとニンフたち」を思わせる。
右手奥に見えているのは、東本恵さんの人物デッサン15枚。
ほかに、内田侑岐さんも絵画を出品している。
E室。
群青ぐんせい展ではおなじみ、久藤エリコさんの切り絵。
支持体の形も四角形からどんどん自由になり、壁面にうつった影とのコラボーレションの性格が以前にも増して強まっていると思う。
このほか、平間理彩さんの写真「壁」はカラー15枚。
三津橋とも子さん(書)、大門愛さん(陶芸)、北村穂菜美さん(絵画)の作品もある。
また、エレベーターホールには、阿部雄さんの写真「こんなところまで、来てしまった。」と、岡田綾子さんがパステルなどで描いた「organic」が展示されている。
阿部さんのプリントはけっこう大きく、群青展を象徴するバナーのような役割を果たしている。
最後に、山本和来さんのユニークな陶芸の紹介。
食品サンプルを、ろうで作ることはあるけれど、これは陶磁器の土で作っているというからびっくり。
山本さんは「フェイクフード」と称しているよう。
「目玉焼きは白と黄色の釉薬でできますが、サラミなどは難しい。焼き上がってみないとわからない部分がありますね」
と山本さん。そりゃ、お手本もなさそうだし。
野菜サラダやステーキ、ドーナツなどもあって、かわいく楽しい食卓ができあがっている。
ほかに「ぴーすこ君」というオリジナルキャラクター(お花と恐竜のハーフという、なんとも独自の設定です)を描いた水彩画なども展示している。
2019年1月24日(木)~29日(火)午前10時~午後7時(最終日~6時)
アートスペース201(札幌市中央区南2西1 山口中央ビル5階)
□ツイッター @gunsei10
関連記事へのリンク
■第5回丸島均(栄通記)企画 群青 後期 ■続き (2018) 【告知】 (2018)
■第4回丸島均(栄通記)企画 群青―ぐんせい― (2017) ■続き
■北海道教育大学油彩画研究室 大学院生展 (2013、画像なし)
■道都大学生作品展 (2010)
■Klang 清武昌 洞口友香二人展(2009)
=清武さん出品
■In My Room vol.08 町嶋真寿 (2014)
■金工時間 金属造形作家3人による展覧会 松田郁美・町嶋真寿・吉成翔子 (2009)
■第四十五回北海道抽象派作家協会展 (2018)
■44th 北海道抽象派作家協会展 (2017)
■第43回北海道抽象派作家協会展 (2016)
■TAPIO LAST 終章 (2016)
■BOOKS ART 9th (2014)
■愉しき玩具展 (2014)
■第41回北海道抽象派作家協会展 (2014)
=田中さん
□久藤エリコさんのツイッター @kirieriko
■Nonlocality (2018)
■久藤エリコ切り絵作品展「ゆらぎ」 (2018年4月)
■第5回丸島均(栄通記)企画 群青 後期(2018年2月)
■第4回丸島均(栄通記)企画 群青―ぐんせい― (2017年1月)
■TAPIO LAST 終章 (2016年4月)
■All Japan Under 40 Collections (2009)
■500m美術館 (2008)
■田園都市のコンテンポラリーアート 雪と風の器 (2008)
※5、6階はエレベーターで
5階のD室とE室。
D室は、清武昌さんの2枚組み大作「狭間によせ」が圧巻。
数字が入っているので、ちょっとロバート・ラウシェンバーグなど戦後の米国絵画を想起させるような、重厚な抽象絵画。こういう絵を描いたら、構図などほんとうにうまいと思う。
手前は、町嶋真寿さんの金工「いのちに似た」。
会場中央で存在感を放っている。
冒頭画像の右手に見えていた、田中季里さんのインスタレーション「KiRi BLUE」。
次の画像は、その拡大図。
4~7枚のドローイングを縦につなげたものを、33枚も並べている。
薄手の紙を使っているせいか、背後からの明かりが透けて見える。
田中季里さんの代名詞ともいえる青を使って、石のような模様が描き出されている部分が多いが、一部に赤系の色が使われているのが珍しい。
本庄世奈さんは写実的な絵画。
「憤怒のきつね」、巨木を前にした女性を描いた「希望の果てに」(左)、ハス池に半ば沈んでいる裸婦をモティーフにした「沈黙」など。
「沈黙」は、題材的に、ラファエル前派の「オフィーリア」や「ヒュラスとニンフたち」を思わせる。
右手奥に見えているのは、東本恵さんの人物デッサン15枚。
ほかに、内田侑岐さんも絵画を出品している。
E室。
群青ぐんせい展ではおなじみ、久藤エリコさんの切り絵。
支持体の形も四角形からどんどん自由になり、壁面にうつった影とのコラボーレションの性格が以前にも増して強まっていると思う。
このほか、平間理彩さんの写真「壁」はカラー15枚。
三津橋とも子さん(書)、大門愛さん(陶芸)、北村穂菜美さん(絵画)の作品もある。
また、エレベーターホールには、阿部雄さんの写真「こんなところまで、来てしまった。」と、岡田綾子さんがパステルなどで描いた「organic」が展示されている。
阿部さんのプリントはけっこう大きく、群青展を象徴するバナーのような役割を果たしている。
最後に、山本和来さんのユニークな陶芸の紹介。
食品サンプルを、ろうで作ることはあるけれど、これは陶磁器の土で作っているというからびっくり。
山本さんは「フェイクフード」と称しているよう。
「目玉焼きは白と黄色の釉薬でできますが、サラミなどは難しい。焼き上がってみないとわからない部分がありますね」
と山本さん。そりゃ、お手本もなさそうだし。
野菜サラダやステーキ、ドーナツなどもあって、かわいく楽しい食卓ができあがっている。
ほかに「ぴーすこ君」というオリジナルキャラクター(お花と恐竜のハーフという、なんとも独自の設定です)を描いた水彩画なども展示している。
2019年1月24日(木)~29日(火)午前10時~午後7時(最終日~6時)
アートスペース201(札幌市中央区南2西1 山口中央ビル5階)
□ツイッター @gunsei10
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■第4回丸島均(栄通記)企画 群青―ぐんせい― (2017) ■続き
■北海道教育大学油彩画研究室 大学院生展 (2013、画像なし)
■道都大学生作品展 (2010)
■Klang 清武昌 洞口友香二人展(2009)
=清武さん出品
■In My Room vol.08 町嶋真寿 (2014)
■金工時間 金属造形作家3人による展覧会 松田郁美・町嶋真寿・吉成翔子 (2009)
■第四十五回北海道抽象派作家協会展 (2018)
■44th 北海道抽象派作家協会展 (2017)
■第43回北海道抽象派作家協会展 (2016)
■TAPIO LAST 終章 (2016)
■BOOKS ART 9th (2014)
■愉しき玩具展 (2014)
■第41回北海道抽象派作家協会展 (2014)
=田中さん
□久藤エリコさんのツイッター @kirieriko
■Nonlocality (2018)
■久藤エリコ切り絵作品展「ゆらぎ」 (2018年4月)
■第5回丸島均(栄通記)企画 群青 後期(2018年2月)
■第4回丸島均(栄通記)企画 群青―ぐんせい― (2017年1月)
■TAPIO LAST 終章 (2016年4月)
■All Japan Under 40 Collections (2009)
■500m美術館 (2008)
■田園都市のコンテンポラリーアート 雪と風の器 (2008)
※5、6階はエレベーターで