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Channel: 北海道美術ネット別館
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■第66回写真道展(2019年5月16~21日、札幌)

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 北海道新聞社と北海道写真協会(道写協)の主催で毎年、全道各地を巡回して開かれている公募展。
 札幌では、道新1階の2会場を使い、翌週の23日(木)~28日(火)に「審査会員・会友作品展」が開かれる。

 応募部門は時代とともに少しずつ変わっているが、近年は
「第1部=自由。第2部=観光・産業。第3部=ネイチャーフォト。第4部=学生の部」
という区分けになっている。
 応募点数は四つの部あわせて5981点。うち入賞・入選は計306点。
 書道や美術などを超える、道内最大規模の公募展の一つといえる。ひとりで複数の部で入選している人もいるから、大量の落選が出ている「狭き門」だ。
 ただし、たくさんいるプロの写真家は、応募してもメリットはあまりないだろうから、アマチュア写真家が腕を競う場という性格が強そうだ。

 全体的な傾向を無理に言おうとしてもあまり意味がないのだが、今年は、これまでになく色が派手な作品が散見された。とくに第2部に目立つ。
 RAWで撮ったものを、フォトショップなどのレタッチソフトでかなりいじっているのだろう。
 プリントを見ても何をどのくらい修整しているのか分からない。

 これほどの厳選なので、タンチョウが飛んでいる写真とか、ジュエリーアイスとか、大量に落選しているんだろうなあ。

 以下、個人的に気に入った作品。

 佐々木歩(苫小牧)「花冷え」
 桜の花を見上げる、色とりどりの傘をさす人々。5月になっても寒さの残る北海道らしい作。第1部道新文化センター賞。

 掛村一憲(札幌)「愛しの車」
 相当に古いマツダ車。左側がわずかに切れているのが惜しい。右後ろの壁に「PEPSI」という看板が貼ってあり、それもかなり古いのがおもしろい。

 飯高光紀(札幌)「ケンケンパ」
 薄暗い路地。女性の手前に、白丸が連なっている。

 沼田信廣(美唄)「キャンドル巡り」
 アルテピアッツァ美唄で行われた行事の一こま。薄暮の光、アルテ内部の光など、露出が非常に難しそうなのに、うまく決まっている。沼田さんは美唄のロケーションを生かした作品で3部同時入選を果たしている。

 渡辺勝(札幌)「雪中作業」
 夜の漁港でホタテの水揚げ。縦の、三角形に網が立っていて、迫力ある構図だ。第2部の国土交通大臣賞。

 齋藤ますみ(室蘭)「雷撃」
 稲妻が夜空を30本以上走っていて、単純にすごい。第3部の道新文化事業者賞。

 安田敏彦(札幌)「猛牙」
 サケの遡上をテーマにした写真は多いが、水底から見上げたような角度は珍しい。

 林繁造(札幌)「深い森の宝石」
 カワセミだろうか、オレンジ色の羽が美しい。

 佐藤智一(根室管内中標津町)「しばれた海を行く」
 凍りかけ、白と青がまだらに混ざる水面の上を、6頭のシカが左から右へと歩いていく。撮影位置は少し高い。どうやって撮ったんだろう。氷が割れてシカがおぼれたりしないのだろうか。
 


2019年5月16日(木)~21日(火)午前10時~午後6時
道新ぎゃらりー・道新プラザDO-BOX(札幌市中央区大通西3 北海道新聞社北1条館 道新プラザ)



5月31日~6月2日 岩見沢市民会館
6月5~9日    室蘭市民美術館
  12~20日   名寄市民文化センター
  24~30日   留萌管内羽幌町立中央公民館
7月4~7日    根室管内別海町中央公民館
  17~21日   釧路市生涯学習センター
8月11~13日   三笠市民会館
 23~26日   旭川・デザインギャラリー(蔵囲夢内)
 29日~9月1日 苫小牧市文化交流センター
9月11~16日   市立小樽美術館
  25~29日   北網圏北見文化センター
10月4~9日    根室市総合文化会館
11月21~24日   函館市芸術ホールギャラリー
  27日~12月15日 網走市立美術館

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