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■Wave 9人展(2019年5月21~26日、小樽) ―5月25日、ことし初の真夏日は小樽へ(1)

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 26日(日)がたいへんな暑さになるという予報だったので、25日(土)のうちにギャラリー巡りを済ませておくことにした。

 北1西4の停留所から高速おたる号に乗る。
 なんと先客3人。
 その後、もう何人か乗ってきたが、Wi-Fiの電波は飛んでいるし、冷房はきいてるしで、非常に快適だった。

 「市役所通」で降りて、市立小樽美術館へ。

 1階の市民ギャラリーで「Wave 9人展」(~28日)が開かれていた。

 八重樫眞一さんの絵の前に立っていたら、ご本人がいらしたのでビックリした。

 八重樫さんが「彼方の空より」「径」「風の駅」「青の肖像」などで描いている過去の情景は、わたしのものではないのに、どうしてあんなになつかしいのだろうと思う。

 阿部典英さんは「春夏秋冬」という4枚組みのほか、平面8点、木のマスク16点、貝殻をつけたマスク3点からなる大がかりな作品「Untitle」(2007~16)を陳列していた。

 ナカムラアリさんは「循環 / Circulation」。
 150号はありそうな大きな紙にモノクロで描いた、横たわる裸婦と、植物の根。生命の循環を描いているのか。

 坂東宏哉さんは「OKINAWA 1」「OKINAWA 2」の2点。
 横長で、緑と青の階調が美しい。上下の端は、赤茶色が混ざっている。

 坂東さんによるコメントも美しかった。


沖縄の海は
 美しく輝いていた
 その中には多くの生命がある
 失われたもの
 大切な命があった
 いままた
 多くの命がある
 大切なものが
 そこにある


 政治的なことは全く書いていないのに、さまざまな読み取りができる、良いテキストだと思う。

 福原幸喜さんはいつも穏やかで写実的な風景画を描く。
 今回は「Etoile gauche」「高台の街」の2点で、前者はパリ・凱旋門からの眺望。
 後者は「気仙沼・大島」の副題がついていて、よく見ると、復旧工事の様子がうかがえる。


 続いて2階に上がり、「鈴木吾郎と新鋭作家展~時を紡いで」を見る。
 「新鋭」とあるが、50歳前後の世代になぜか集中している。鈴木吾郎さんの小樽潮陵高時代の教え子が中心。札幌西高校時代の生徒は奥井理さん一人で、しかもよく知られているように、彼は10代で、事故のため早世している。

 「栄通記」の丸島さんがぱしゃぱしゃ写真を撮って、作者のひとりと話をしていた。


 おなじフロアに入っている文学館にも寄るつもりだったが、先ほど購入したばかりの入場券を紛失してしまい、なんとなく見る気を失ってしまった。

 美術館1階の「二つの視点 中村善策 × 伊藤正」展(~7月15日)も見た。


(この項続く) 

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