Quantcast
Channel: 北海道美術ネット別館
Viewing all articles
Browse latest Browse all 12061

アートヴィレッジ恩根内 2019年6月1日その6

$
0
0
(承前)

 「天塩川」展の会場になっている Art Village 恩根内。
 2008年に閉校した美深町立恩根内小学校の校舎を利用して12年にオープンした。

 くわしく取材していないのでかんたんに書くが、ギャラリーのほかにも、カフェや木工品製作工房などを備えており、宿泊もできる。
 いちばん安くて、素泊まりで300円と聞いて驚いた。
 自炊の必要があるし(周辺にコンビニはない)、ふろは車で数分の美深温泉に行く―ということになるらしいが。
 

 ギャラリーではこれまでも、美深町の画家の長岐和彦さんらが中心となって「アートシーン美深2014」などが開かれてきた。
 全国で活躍する画家や美術作家も手弁当で駆けつけ、展示したのだった。

 アートヴィレッジ恩根内の廊下には、望月建さん(道展会員、金工)や小石巧さん(同、木彫)の作品が並んでいる。
 小石さんは、アートシーンの出品作を、寄贈してそのまま置いていったそうだ(あれ、音威子府の展覧会の出品作だったっけかな?)。

 次の画像も小石巧さんの作品で、高さ2メートルはありそうな大作。

 廊下にはこのほか、主体美術会員の続橋守さんとおぼしき絵画も展示してあったが、銘板などがないので、詳細は不明。


 また、冒頭画像を見ると分かるが、出入り口附近の外壁には楽しげな壁画が描かれている。

 これは2016年、札幌の富士翔太朗さんと富樫幹さんの作品で、富士さんは美深小児童や住民の協力を得て、富樫さんは独力で、壁の長さ計100メートルに描いたものだ。


 それにしても、札幌住まいが長くなると、つい
「北海道の美術状況は札幌にいるとだいたいつかめる」
というふうに思いがちだが、それが錯覚でしかないことが、上川管内美深町の奥に来て思い知らされる。
 このアートヴィレッジ恩根内では、「天塩川」の後、弟子屈の画家の個展を開くとのことだが、筆者には未知の画家である。
 アートヴィレッジ恩根内を主宰する工藤さんは「いい画家です」と話す。 カフェには地元の人が作った木のクラフトがある。やはり、知らない作り手だ。

 美術家たちのネットワークは、軽々と札幌を乗り越えてしまうのだ。



□Art Village 恩根内 http://www.mmjp.or.jp/niseko/artvillage/
□アートヴィレッジ恩根内のFacebook https://www.facebook.com/artvillage.onnenai

□マガジンハウス「コロカル」の記事 https://colocal.jp/odekake/84766.html


(この項続く) 

Viewing all articles
Browse latest Browse all 12061

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>