(承前)
札幌の貸しギャラリー「アートスペース201」の全5室を2週間借り切り、写真や絵画などさまざまな分野の作品を、会期を前後半にわけて展示する冬恒例のグループ展「群青ぐんせい展」。
後半も、おおむね6階が写真、5階がそれ以外という区分けになっている。
ここでは5階から。
冒頭画像は、ベテランのグラフィックデザイナー市川義一さん。
筆者が訪れた3日、立体切り絵ワークショップがにぎわいを見せていたのが、佐藤隆之さん。
今回はトンボを約220匹切り抜いて、壁一面に並べた。
すごい。空みたい。
佐藤さんによると、トンボはまっすぐ飛ぶ性格がめでたいとされているとのこと。
群青展には若い出品者が多いので、佐藤さんなりのエールなのかもしれない。
このほか、セミも1匹あった。
先日訪れた南フランスでは、セミは縁起の良い虫とされているそうですが、北部に行くとほとんどゴキブリのような扱いとのこと。
「フランスでも北と南では、受け取り方がずいぶん違うんですよ」
と佐藤さん。
泉菜月さん「sasayakisentence」
フライヤーには「絵画」とあるが、実際にはピアス・イヤリングを約130組並べている。
本人としては、アクセサリーの手作り作家というよりも、絵画と同じような感覚で色や素材を選んでいるとのこと。
たしかに、ふつうはアクセサリーをこんなふうに壁一面に並べたりはしない。
「ずっと絵を描いていたので…。きょうはこうしようとか、日記のような感じもあります」
という意味のことを話していた。
オーロラを思わせる鮮やかな色で目立っていたのが杉崎英利さんのチョーク画。
杉崎さんは仕事中の事故で大けがを負ったことをきっかけに、特定非営利活動法人ヒーリング北海道を発足させ、代表理事を務めている。絵画でのセラピーに取り組んでいる。
このほか、5階には、浅沼青夏、櫻井麻奈、佐々木麗鶴、宮森くみ、柿崎秀樹、佐々木幸、酒井彩の各氏も出品している。
大門愛の陶芸、町嶋真寿の金工も、前期に引き続いて会場に置かれていた。
さらに、阿部雄さんの写真「私の幸せな毎日」も。
自画像78点という、男性にはめずらしい作品。
阿部さんって、アートスペース201の赤木さんにちょっと似ていると思う。
6階の紹介にうつる。
C室の「トイカメラ展」がおもしろい。
野口琴里さん「繰り返し何回も見てた夢」。
モノクロで撮影した草花の画像を8枚つなぎ合わせたものを、12枚壁一面に展示し、その中に窓辺のシルエットを12枚ちりばめている。
統一感のある壁面づくりに感服。
橋本つぐみさんが前期に続いて登場。
「溜息を、聴こえる距離で」と題したカラー16枚。
「PICK」というデジタルの超小型トイカメラで撮影し、一つ一つにちょっと長めのキャプションがついている。
空をかすめて飛ぶ鳥。波打ち際。電線と電柱…。
鮮烈な色彩とシルエットの組み合わせが、心象風景を物語る。
PICKは、ISO100という、デジタルとしてはかなりの低感度。
そのため一部の画像は相当に暗く露出アンダーだったため(そもそもカメラ側で露出や絞りを変えられない)、「パソコンでむりやり明るさを上げた」という。それがかえって、人工的な魅力を作品に与えている。
ささきぱる「TIME CAPSULE」。
「Palism」名義で街撮りをつづけているささきさん。おなじ大きさ・縦横いずれかのプリントを並べるのが特徴で、今回も軽快な写真が並びます。
使用機材はホルガなど。
ほかに、小野寺宏弥さん、東優太朗さんが出品。
途中ですが、アップします。
2019年1月31日(木)~2月5日(火)午前10時~午後7時(最終日~6時)
アートスペース201(札幌市中央区南2西1 山口中央ビル5・6階)
関連記事へのリンク
■第6回 群青 -2週間10部屋の展覧会- 【前期】 ■続き ■伊藤也寸志写真展「ここではないどこか」
■第5回丸島均(栄通記)企画 群青 後期 ■続き (2018) 【告知】 (2018)
■第4回丸島均(栄通記)企画 群青―ぐんせい― (2017) ■続き
■さっぽろ雪像彫刻展 (2019年1月)
■New Point vol.15
■第6回有限会社ナカジプリンツ (2018)
■第45回記念美工展 (2018)=画像なし
■第44回 美工展 (2017)
■500m美術館 (2007)
=佐藤隆之さん
■nor-hay展 「林教司を偲ぶ会」(2018)
=阿部雄さん
■第2回 #札幌PEN部 写真展 (2018)
=阿部雄さん、ささきぱるさん、橋本つぐみさん
■第6回 群青 -2週間10部屋の展覧会- 【前期】
■橋本つぐみ写真展「幸福を選む」 (2018)
■reply 竹中春奈 橋本つぐみ二人展 (2015)
=橋本つぐみさん
(この項続く)
札幌の貸しギャラリー「アートスペース201」の全5室を2週間借り切り、写真や絵画などさまざまな分野の作品を、会期を前後半にわけて展示する冬恒例のグループ展「群青ぐんせい展」。
後半も、おおむね6階が写真、5階がそれ以外という区分けになっている。
ここでは5階から。
冒頭画像は、ベテランのグラフィックデザイナー市川義一さん。
筆者が訪れた3日、立体切り絵ワークショップがにぎわいを見せていたのが、佐藤隆之さん。
今回はトンボを約220匹切り抜いて、壁一面に並べた。
すごい。空みたい。
佐藤さんによると、トンボはまっすぐ飛ぶ性格がめでたいとされているとのこと。
群青展には若い出品者が多いので、佐藤さんなりのエールなのかもしれない。
このほか、セミも1匹あった。
先日訪れた南フランスでは、セミは縁起の良い虫とされているそうですが、北部に行くとほとんどゴキブリのような扱いとのこと。
「フランスでも北と南では、受け取り方がずいぶん違うんですよ」
と佐藤さん。
泉菜月さん「sasayakisentence」
フライヤーには「絵画」とあるが、実際にはピアス・イヤリングを約130組並べている。
本人としては、アクセサリーの手作り作家というよりも、絵画と同じような感覚で色や素材を選んでいるとのこと。
たしかに、ふつうはアクセサリーをこんなふうに壁一面に並べたりはしない。
「ずっと絵を描いていたので…。きょうはこうしようとか、日記のような感じもあります」
という意味のことを話していた。
オーロラを思わせる鮮やかな色で目立っていたのが杉崎英利さんのチョーク画。
杉崎さんは仕事中の事故で大けがを負ったことをきっかけに、特定非営利活動法人ヒーリング北海道を発足させ、代表理事を務めている。絵画でのセラピーに取り組んでいる。
このほか、5階には、浅沼青夏、櫻井麻奈、佐々木麗鶴、宮森くみ、柿崎秀樹、佐々木幸、酒井彩の各氏も出品している。
大門愛の陶芸、町嶋真寿の金工も、前期に引き続いて会場に置かれていた。
さらに、阿部雄さんの写真「私の幸せな毎日」も。
自画像78点という、男性にはめずらしい作品。
阿部さんって、アートスペース201の赤木さんにちょっと似ていると思う。
6階の紹介にうつる。
C室の「トイカメラ展」がおもしろい。
野口琴里さん「繰り返し何回も見てた夢」。
モノクロで撮影した草花の画像を8枚つなぎ合わせたものを、12枚壁一面に展示し、その中に窓辺のシルエットを12枚ちりばめている。
統一感のある壁面づくりに感服。
橋本つぐみさんが前期に続いて登場。
「溜息を、聴こえる距離で」と題したカラー16枚。
「PICK」というデジタルの超小型トイカメラで撮影し、一つ一つにちょっと長めのキャプションがついている。
空をかすめて飛ぶ鳥。波打ち際。電線と電柱…。
鮮烈な色彩とシルエットの組み合わせが、心象風景を物語る。
PICKは、ISO100という、デジタルとしてはかなりの低感度。
そのため一部の画像は相当に暗く露出アンダーだったため(そもそもカメラ側で露出や絞りを変えられない)、「パソコンでむりやり明るさを上げた」という。それがかえって、人工的な魅力を作品に与えている。
ささきぱる「TIME CAPSULE」。
「Palism」名義で街撮りをつづけているささきさん。おなじ大きさ・縦横いずれかのプリントを並べるのが特徴で、今回も軽快な写真が並びます。
使用機材はホルガなど。
ほかに、小野寺宏弥さん、東優太朗さんが出品。
途中ですが、アップします。
2019年1月31日(木)~2月5日(火)午前10時~午後7時(最終日~6時)
アートスペース201(札幌市中央区南2西1 山口中央ビル5・6階)
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=阿部雄さん
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=阿部雄さん、ささきぱるさん、橋本つぐみさん
■第6回 群青 -2週間10部屋の展覧会- 【前期】
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■reply 竹中春奈 橋本つぐみ二人展 (2015)
=橋本つぐみさん
(この項続く)