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【告知】POST3.11 in Sapporo (2019年3月21~31日、札幌)

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 「東日本大震災を経験した美術・作家は何をなすべきかを問う展示企画」
とフライヤーにあります。
 自らも大震災をきっかけとして、東京から北海道・帯広を経て、十勝管内豊頃町に拠点を移した白濱雅也さんが企画する展覧会です。

 2014年、「祭、炎上、沈黙、そして… POST3.11」展を東京都美術館で開き、15年にはその続編となる「POST3.11 光明の種」を原爆の図丸木美術館で開催しました。そのダイジェスト展示はメキシコでも実現しています。

 今回の出品作家は白濱さんのほか、安藤榮作さん、石塚雅子さん、半谷学さん、横湯久美さんの計5人。
 このうち半谷さんは群馬県と帯広とを拠点に活動しています。

 白濱さんは次のように記しています。

 先日の北海道での大停電と地震の記憶は生々しいところです。それによって、更新されたせいか、今日、北海道で東日本大震災のことが日常会話に出てくることは滅多になくなったと感じます。

 あれから8年。その歳月の中で被災地の方々は失った多くのものへの悲しみを心の一番奥底にしまい歩み始めています。被災地の外にいるものは多くを語らずに静かに見守っています。そして国を挙げてオリンピックに向かう高揚の中、まるで何事もなかったかのような静けささえ感じます。はたしてその静寂は本当の平穏なのでしょうか?

 和と秩序を重んじる日本の社会は本音と建前の二重構造です。震災はそこにさらなる亀裂を加えたように感じます。科学への信頼が揺らぎ、フェイクニュースが生産される今日は何が真実で真相なのか分からず、盲信や妄言が飛び交う暗雲の立ちこめる時代なのかもしれません。そこで生きていく時、弱い立場の存在や小さな声などが消されていくように見えます。

 こぼれ落ちたものたちへの眼差しを掬い上げるのも芸術の果たせる領域なのです。美術家達は独自のセンサーでこうしたものへ目を向けています。ここにあるものは、震災の中から見えて来たものは醸成してきた5人の作家の歩みです。その視線の先にあるものを見て頂きたいと願います。

 入場は無料。
 アーティストトークは初日午後1時から。

 ギャラリートークは24日、31日午後1時からです。

 安藤榮作さんは1961年東京生まれ。東京藝大彫刻科卒業。
 東京から福島県いわき市に移住したものの東日本大震災で被災し、奈良県へ避難。
 2003年、リアスアーク美術館(宮城県気仙沼市)で個展。13年、丸木美術館で個展「光のさなぎたち」。
 17年、第28回平櫛田中ひらぐしでんちゅう賞を受賞し、井原市田中美術館で安藤榮作展「SOUL・LIFE・SPIRIT」。

 石塚雅子さんは1965年浦和市(現さいたま市)生まれ。女子美大洋画専攻を卒業。抽象絵画を追求。
 首都圏を中心に毎年発表を続けています。

 白濱さんは1961年岩手県釜石市生まれ、多摩美大卒。
 土俗的なものをも取り入れたユーモラスな(時にはブラックユーモアあふれる)作品を得意としていると思います。

 半谷はんがいさんは1963年帯広生まれ、武蔵野美大大学院修了。
 気仙沼でカキ養殖の妨げになっていた海藻などを素材に取り入れるなど、独自の手法で立体を手がける。

 横湯さんは1966年千葉県生まれ、東京藝大絵画科油画専攻卒業、同大学修士課程修了。
 現在は横浜美大准教授。家族の老いや死を通じて、現代日本の死生観を見直す。


 いま見るべき展覧会だと思います。


2019年3月21日(木)~31日(日)午前10時~午後5時、月曜休み
本郷新記念札幌彫刻美術館(札幌市中央区宮の森4の12)

参考リンク
□祭、炎上、沈黙、そして… POST3.11 https://post311.exblog.jp/
□原爆の図丸木美術館 http://www.aya.or.jp/~marukimsn/kikaku/2016/2016post311.html


□白濱さん公式サイトhttps://ameblo.jp/shirahamamasaya/
□Art Labo 北舟/NorthernArk https://mmfalabo.exblog.jp/
□ツイッター@shirahamamasaya

塔を下から組む―北海道百年記念塔に関するドローイング展 (2018)
(4)ゲストハウス×ギャラリープロジェクト Sapporo ARTrip「アートは旅の入り口」―最終日に行った会場のこと
裏物語 ヘンゼルとグレーテル ー帯広コンテンポラリーアート2016 ヒト科ヒト属ヒト
「北風太陽神」ー防風林アートプロジェクト


□石塚雅子 http://www.ishizukamasako.com/


http://www.hangais.com/art.htm
帯広コンテンポラリーアート2016 ヒト科ヒト属ヒト
防風林アートプロジェクト (2014)
六花ファイル第3回収録作家作品展 「秋の漂い 冬の群れ 半谷学展」 (2013、画像なし)




本郷新記念札幌彫刻美術館への行き方(アクセス)
本郷新記念札幌彫刻美術館からの帰り方

・地下鉄東西線「西28丁目」駅で、ジェイアール北海道バス「循環西20 神宮前先回り」に乗り継ぎ、「彫刻美術館入口」で降車。約620メートル、徒歩8分

・地下鉄東西線「円山公園」駅で、ジェイアール北海道バス「円14 荒井山線 宮の森シャンツェ前行き」「円15 動物園線 円山西町2丁目行き/円山西町神社前行き」に乗り継ぎ、「宮の森1条10丁目」で降車。約1キロ、徒歩13分
ばんけいバスも停車しますが、サピカなどのカードは使えません

・地下鉄東西線「西28丁目」「円山公園」から約2キロ、徒歩26分

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